ジブリ宮崎駿最新作『君たちはどう生きるか』の内容は?
引退表明を撤回し、恐らく年齢的にも本当に最後の作品になると思われるアニメ映画の制作に取り組んでいたジブリの宮崎駿監督。
その宮崎駿さんが、先日、早稲田大学の夏目漱石にまつわるイベントに登壇し、作家半藤一利さんとの対談で製作中の最新作について語りました。
その対談のなかで最新作の題名も発表されました。
題名は、『君たちはどう生きるか』。
思わず「えっ」と思う題名ですよね。
これまでのジブリ作品、宮崎駿作品の他の作品名と比較すると、あまりに直接的すぎる題名です。
一体どんな内容になるのでしょうか。
この題名の由来は、1937年に吉野源三郎が発表し、今も名著として有名な『君たちはどう生きるか』だと宮崎駿さんは言います。
映画の内容としては、この本が主人公にとって大きな意味を持ってくるそうです。
最近では、この吉野作『君たちはどう生きるか』は漫画版としても話題を集めています。
主人公は中学2年生のコペルくん。亡き父のかわりに導いてくれるおじさんと、日々の悩みや疑問を語り合ううち、彼は人生の本質を見出していく。だが頭ではわかっていても、できないことがある。ある日、友達に対して犯してしまった裏切りは、それまで培ってきたはずの自分も、おじさんも裏切るものだった━━━ 。
弱い自分に向き合い、大人への一歩を踏み出していくコペルくんを通じ、生きていくことの本質を教えてくれる児童小説であり思想書だ。
この本が主人公にとって大きな意味を持ってくる、ということは、『君たちはどう生きるか』の映画化、というわけではないようですね。
宮崎駿最新作の公開日はいつ頃になる?
それでは、最新宮崎駿最新作『君たちはどう生きるか』の公開日はいつ頃になるのでしょうか。「完成自体に3、4年はかかる」と宮崎駿監督は語っています。
仮に完成が4年後だとすると、公開日は今から5年後、2022年くらいでしょうか。
遠いですね。
宮崎監督の年齢が現在76歳なので、公開の頃には80歳を過ぎています。
この最新作を制作するに当たって、以前ドキュメンタリー『終わらない人 宮崎駿』で、つくっている途中で死ぬかもしれない、と死を覚悟している様子でした。
また、プロデューサーの鈴木敏夫さんも、「(宮崎監督が)生きているあいだに完成するかわからない」と言っています。
宮崎駿さんの好きな漱石の小説
ちなみに、対談の席で、宮崎駿監督が、「何度読んだかわからない」というほど好きな小説として、夏目漱石の『草枕』を挙げています。
ぼく、『草枕』が大好きで、飛行機に乗らなきゃいけないときは必ずあれを持っていくんです。どこらでも読めるところも好きなんです。終わりまで行ったら、また適当なところを開いて読んでりゃいい。ぼくはほんとうに、『草枕』ばかり読んでいる人間かもしれません。
— 宮さん(宮崎駿)bot (@miyasan_bot) 2015年10月23日
半藤さんが、「五分でいいので『草枕』の好きな場面を映像にしてほしい」と宮崎さんにお願いし、宮崎監督は「宿題として持って帰ります」と苦笑したそうです。
夏目漱石『草枕』の短編映画化、これも実現すればとても楽しみな作品ですね。