メッシPK止めた、アイスランドGKハルドールソン
北欧の小国アイスランドが初出場のワールドカップ第一戦で、優勝候補のアルゼンチンを相手に1ー1と、値千金の引き分け。
アイスランドは2016年の欧州選手権でもイングランドを破っているので、強豪相手に力を発揮するタイプなのかもしれません。
この試合、特に注目されたアイスランド代表の選手が、同点で迎えた後半17分、アルゼンチンのメッシのPKを止めたゴールキーパーのハンネス・ソール・ハルドールソン(ハルドーソン)選手(34)です。
ハルドールソン選手は、PK以外にも幾度となく鉄壁の守備力でアイスランドのピンチを救い、この試合のMOM(マン・オブ・マッチ)に選ばれました。
【メッシ止められた・・・ #ロシアW杯】
アルゼンチン #ARG #メッシ 後半20分
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— NHKサッカー (@NHK_soccer) 2018年6月16日
なぜハルドールソン選手はあの緊張の場面でメッシのPKを止めることができたのでしょうか。ハルドールソン選手自身、メッシのPKについて次のように振り返っています。
この状況は起こりうると考えていたからいくつか宿題をしていた。大きな賭けだったがそれは起きたんだ。
メッシのPKを何本も見たよ。最近のPKで自分がどういうプレーをしていたかも見直した。相手の心に入り込もうとしたんだ。相手も僕のことを考えただろうね。今日はこっちに来ると思ったんだ。
試合の行方を左右する場面でPKを与え、相手は世界を代表する絶対的エースのリオネル・メッシ。
こういう痺れる局面を、あらかじめ想定し、メッシのPKを研究したり、自身のプレーを見直しながらイメージトレーニングを繰り返していたようです。
また、「相手の心に入りこむ」という面白い表現もしています。相手が何を考え、どちらに蹴ってくるかを相手になって考えてみた、ということでしょう。
こうした想像性や表現力には、ハルドールソン選手の変わった経歴も関係しているかもしれません。
ハルドールソン(ハルドーソン)選手はアマチュア? 本業は映画監督?
ネット上では、ハルドールソン選手はプロではなくアマチュアらしい、という噂が挙がっていました。
どうやら彼は今はプロ選手ですが、確かについ数年前まではアマチュアで、本業は映画監督(映像ディレクター)だったようです。
アイスランドではプロ化の整備がまだ進んでいないため、ハルドールソン選手は2014年にノルウェーのプロリーグに移籍するまでは収入の多くを、この映像ディレクターの仕事でまかなっていました。
現在は、ノルウェーからデンマークのプロリーグに移り、働いていた映像制作会社を一旦離れているそうですが、また引退後には復職するという話にもなっているようです。
映像ディレクターの実績も素晴らしく、2012年には、「ユーロビジョン・ソング・コンテスト」に、アイスランドを代表して出場したミュージシャンのMV監督として参加しています。
将来の夢は監督として長編映画を撮影することだとハルドールソン選手は語っています。
【苦労人】メッシのPKをセーブした、アイスランドのGKハルドーソン。
サッカー選手として生活できず、かつては地元でテレビ番組などを作るディレクターとして働いていたわ。
現在ではそのスキルを活かして、アイスランド代表のプロモーションにも携わっているの🇮🇸 #W杯ロシア大会 pic.twitter.com/Nu6X2EirVY— スパーズたん (@spurs_tan) 2018年6月16日
元映画監督のゴールキーパーがメッシのPKを止める
っていう文字だけで軽くドキュメンタリーできる— スワドーレ@7/28vs名古屋 (@swllow170) 2018年6月16日
ハルドールソン選手が監督した作品動画
以下は、ハルドールソン選手が制作した二つの映像作品の動画です。
1、ユーロビジョン用のミュージックビデオ
2、コカコーラとコラボレーションしたアイスランド代表のワールドカップ向けのCM映像
すごい…想像していた以上に本格的でかっこいい作品です。
メッシのPKを止めるイメージトレーニングをしていたと言いましたが、これほどの映像作品をつくるのですから、その「イメージ」は、相当美しいものだったでしょうね。
https://www.noraneko.tokyo/?p=3811
11 地球の歩き方 Plat アイスランド (地球の歩き方ぷらっと11)