うつとセックスと性欲

うつとセックスと性欲

体験談

うつとセックスについて、うつを長年わずらってきた男性の体験談を紹介したいと思います。

自分はうつを10年近くわずらってきて、病院にも長く通い、薬も色々と飲んできました。どうしてもうつで通院となると、薬が増え、うつだけでなく不安や眠りの薬も使っていました。

うつのときのセックスや性欲についてですが、自分の場合は、性欲はほどほどにありました。ただそれは性欲というよりは、甘えたかったり寄りかかりたかったりということのほうが大きかったような気がします。それから頭がぼんやりしていることも多かったので、現実のセックスを求めるというよりも妄想のほうがつよくなる傾向にありました。

また、性欲自体も、おそらく同世代の一般の男性よりは少ないほうだったと思います、単純に元気がないので、それも当然ではあるのですが、女性とセックスをするような空気にはなっても、セックスが怖いとか失敗したらどうしようという不安もあって、勃たなかったり、挿入できない、早漏ということの悩みもありました。

セックスのときに勃たないというのは、うつが原因というよりは、薬の影響も大きかったような気がします。副作用には勃起しづらくなることもあり、薬をやめてからのほうがそっち方面の元気は戻ってきました。

また、女の人もセックスにとってメンタルの影響はつよいでしょうが、男の人の勃つかどうかも、体のことだけでなくメンタル面の影響もつよいので、これもうつそのものが直接的な原因というよりは、そういうセックスの失敗や、そのときに女の人から言われた言葉がずっとトラウマになって、セックス恐怖症、女性恐怖症のようになり、いざとなったときに焦りが出て、それで余計勃たなくなる、といった悪循環になっていました。

だから、薬の影響や、過去の失敗などに由来する精神面の影響などで、勃たない、すぐに萎えるということはありますが、一方で、性欲がないかと言ったら、人にもよるでしょうし調子にもよりますが、まったくないわけではなく、安心できる環境で、たとえばひとりでするということは普通にありました。

やっぱりひとりが精神的に楽で、どうしてもセックスとなると緊張が邪魔してそのなかに入り込めない、というのがあります。妄想ならペースも状況も自由で、焦ることもなければ失敗して咎める人もいません。もし、彼氏がうつになって、セックスをしなくなったとしたら、こういった背景もあるのではないかと思います。

うつのときは、不安感もつよいですし、心が敏感になっていて、色々と気になることも出てくる一方で、逆に体のほうは鈍感になっている(感じづらい)ということもあります。これは人によって違いはあるでしょうが、鈍感さや敏感さが、なんだかアンバランスになっているようでした。

なので、そういうときは彼氏彼女で話し合ったりして、完全なセックス、みたいなものを求めないというのも一つだと思います。前戯があって、挿入して、射精するという、「普通のセックス」を求められると、どうしても「失敗できない」となって緊張してしまうので、もう少し広く、ただ裸で抱き合っているだけでもいいとか、思いを言い合うだけでもいいと、恋人同士がお互いに納得し合えたら、安心ができると思います。安心して失敗できる環境のためには、それは別に失敗じゃないんだよ、と信じられる空間が大事です。もし彼氏がうつでセックスに悩んでいるときには、そういう心のケアもしてあげるといいと思います。

本当に体も精神も疲れ切っているときにはセックスをする元気もないので、そういうときはセックスに関するケアよりも、まずは日々の生活の支えのほうが必要でしょうが、そういった状況にないなら、セックス自体は細かく色々気にして負担にならないかぎりはストレス発散にもなりますし、好きな人に愛されているという感覚は深い安心感にもつながるので、安心のなかでできるようなら行ってもよいのではないでしょうか。

対処法

さて、対処法ということですが、ある程度書いてきたことをもう一度整理しつつ、自分なりの経験を紹介したいと思います。

うつに対しては、薬がやめられるようなら減らす、やめる、という方向で考えてみてもよいでしょう。病院に通っていた人なら経験もあるかもしれませんが、良心的な病院を除いて、とにかく薬を増やす傾向にあるので、実際はやめても問題がない薬もあり、この辺りは、断薬に関する本を読んだり、インターネットで体験談を調べたり、専門の病院もありますから、色々と調べてみましょう。

それから、自分は食事も変えたら結構回復したので、食事面を考え直すのも大事なことだと思います。毎日のことなので、これを変えるとだいぶ変わります。うつと食事、腸内環境というのは、最近注目されていますが、この辺りは結構根幹の問題だと思っているので、セックスのとき勃たない、性欲がない、というだけでなく、疲れが取れない、頭がぼーっとする、すぐ不安感に襲われる、といった場合には食事の面からのケアも行なってみましょう。

具体的には、炭水化物抜きだったり、少食(一日一食)だったりというのが自分には効果的でした。芸能人でいつまでも若くエネルギーに溢れている人に、一日一食の実践者が多いのは有名です(参考 : 【1日1食】少食を実践する芸能人・有名人12選/なぜ彼らは少食を実践するのか)が、確かに、食べ過ぎというのが、どれほど悪影響かというのも実感しました。食材の質をあげて、そのぶん量を減らすと尚よいでしょう。いずれにせよ、食事や、それにともなった腸内環境の影響が大きいと考えると、色々と見え方も変わると思います。関連する本もたくさん出ているので、悩んでいるようでしたら、ぜひ試してほしいです。

スマホやパソコンの使い過ぎからも離れたほうがいいと思います。脳疲労を起こして、それがうつ症状に影響している可能性は大いにあります。脳疲労は無気力になり、感情の不安定さも引き起こします。

それから、もし性欲はあってもセックスが怖い、できない、というメンタル面が原因として大きい場合は、さきほど書いたように、彼氏(彼女)とセックスのときの不安についてちゃんと話し合うというのも大事です。

男の側にとっては、セックスに「失敗」して嫌われる、というのは相当に情けない気持ちになり、精神的にダメージが大きいので、そんなことで嫌いにならないよ、ただぎゅっとするだけでも幸せだよ、という風に伝えてあげると、すごい安心に繋がります。セックスは、ただ興奮するだけでなく、安心の上での興奮という繊細な環境が必要なので、そういう環境を、恋人同士でつくっていくことも必要でしょう。これは、興奮しないから、新鮮さがないから、という理由ではなく不安感などが原因でセックスレスに悩んでいる夫婦にも言えるでしょう。

ざっくりとではありますが、自身のうつの体験談をもとに、セックスや性欲について書いてきました。うつはそれぞれ度合いによっても違いますし、男と女でも違いがあるでしょうが、体の面や精神面の安心感などは、概ね共通することもあると思うので、よかったら参考にして、充実したセックスライフを送ってもらえたら嬉しいです。